eBay Japanと福岡テックによる産学連携の取り組みは、2022年9月からスタートし、新型コロナの影響で一時中断していましたが、2024年7月から新たに株式会社博報堂 横山昴氏も加わり再スタートしました。
「現在」と「未来」の交わりを演出するメガゼミ
eBayJapanは社会貢献活動「MOVE」の一環として産学連携を推進しています。学生世代に寄り添いエンゲージメント(絆)を深めていくことが、Qoo10をはじめとするECビジネスの未来、そして社会課題解決の扉を開くことにつながると考えているためです。
一方、専門学校のミッションは即戦力の育成。特に福岡テックにおいては、「業界の“イマ”をトップクリエイターから学ぶ」という方針のもとに、各業界の最先端で活躍している人材を招いた特別ゼミや講義を年間約50回開講しています。しかも日頃からインターネットショッピングに慣れ親しんでいる学生にとって、EC業界は就職先としても人気が高い業界です。
この「現在(As-Is)」と「未来(To-Be)」の出会いにより、実現したのが「メガゼミ」です。Qoo10の戦略マーケティング室部長のモラーノ 絢香氏と博報堂のトップクリエイターである横山 昴氏がタッグを組み、ワークショップ形式の特別講座を展開しています。
Qoo10の大型セールで使用するキャッチコピーを創作
「メガゼミ」の最大の特徴は、ECやクリエイティブの最前線についての学びを超えて、実際に学生たちが創作した成果をQoo10のプロモーションに活用したことにあります。今回のワークショップでは、90分×2コマの前半で「愛されるプロモーションづくり」についてディスカッションし、後半で学生たちが実際にQoo10の大型セール「20%メガポ」で使用するキャッチコピーを創作。その1つが、2024年10月1日(火)~ 8日(火)に開催された「20%メガポ」のプレスリリースに採用されました。
「“愛されるプロモーション”の重要な要素の1つとして、“楽しみ”が内包されていることがあげられます。つまり、eコマースの“e”は、実はエンターテイメントの“e”でもあるわけです。このことを学生と共有しながら、キャッチコピーを考えてもらいました」(モラーノ氏)
「顔足りない」という言葉を駆使する世代との融合
数々の学生の創作の中から今回、採用されたキャッチコピーは「メガポで宝探し!」。デジタルネイティブ世代ならではの感性で表現されています。
例えば、「顔足りない」、「唇が足りない」という言葉をご存じでしょうか? 若者の実際の会話から耳にした言葉ですが、eコマースのセールやキャンペーンでさまざまな商品を購入できたため、まだ使用していない新品の化粧品や口紅が残っているという意味です。
福岡テックの学生たちに聞いてみると、ほとんどがこの言葉を知っていて、使っているという。つまり、デジタルネイティブ世代は「宝さがし」を楽しむ感覚で多種多様な商品の中から選別し、購入する傾向があるということ。その意味で、まさにデジタルネイティブ世代視点で端的に「メガポ」セールの意義を言い表していると感じたのです。
「学生たちが創作した、バイアスが掛かっていないキャッチコピーは新鮮で、新たな気付きや洞察を与えてくれました。単にキャッチコピーの創作に終わらせることなく、次のアクションの糧にしていきたいと考えています」(モラーノ氏)
学生たちにとっては卒業前にECビジネスのプロモーションの在り方を学習・体験でき、Qoo10側は若い世代の感性を吸収するという関係を築きつつある「メガゼミ」。eBayJapanでは「20%メガポ」などのセールのタイミングに併せて、今後も福岡テックで「メガゼミ」を定期的に開催していく意向とのことで、これからも楽しみな活動です。